【映画】今話題のジョーカーを観てきました。
※この記事は多少のネタバレを含みます
アカデミー賞有力候補なんて宣伝文句で、今話題の映画「ジョーカー」。
映画としての繋がりはあるものの、バットマンシリーズに出てきたジョーカーとは、別物という意識で観た方が良いのかもしれません。
不遇な境遇、環境、によって精神疾患のある男の不満が、社会や人に向けて爆発する過程を描いたお話。
そして何が怖いかというと、ジョーカーがトリガーとなって同じ不満を持つ者達が集まり、1つの集合体となっていくこと。
劇中後半ではゴッサムのいたる所で暴動が起きているが、その暴漢達=ジョーカーという風に僕は感じました。
彼を崇拝する、ジョーカー教とでもいうべきか。
「このエネルギーを俺が作ったんだ」とも捉えられる表情を、浮かべるシーンがあったが、彼がカリスマになった瞬間だったのかもしれない。
この映画を観終えた率直な感想として、「悲しい・辛い」というネガティブな感情以外なかった。
アーサーが少しでも愛されていれば、道は違ったんだろうな。
ただ、多少違ったにしろ、彼はジョーカーになる運命だったように思う。
周りにいる人間、社会が彼を変貌させてしまった。
逃れられない境遇の下に、生まれたことがひじょうに可哀想だ。
ジョーカーにならざるを得なかったのだ。
そして鑑賞後に少し時間を置いて思い返してみると、アーサーに「共感」させられる映画だったように思う。
何故共感するかというと、爆発こそさせないものの、僕も彼の「不満、怒り、殺意」という気持ちを抱えて生きているからだ。
現実世界に彼のような存在が現れたら?もしくは自分自身がなってしまったら?
そんな時、社会や人に対して抱えた感情を、爆発させてしまわないだろうか・・。
そんいった可能性がないとは言い切れないのが、この映画の真髄であり、恐怖(狂気)の部分だろう。
最初から最後まで音楽も相まって、ひじょうに素晴らしいアート作品だった。
派手なアクションは少なくシリアスな場面が続くが、とてつもなく面白い。
久しぶりに、感情をえぐられる映画に出会ってしまった。
ぜひ劇場に足を運んで、自分の心のトリガーに指をかけてほしい。
観終わった後、あなたの中の何かが爆発するかもしれません。(;´∀`)