おぼぼなっくす

1人暮らしの男が書きたいことを書くブログ

IBS(過敏性腸症候群)の辛さをちょっと本気で書く。

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皆さんはIBSという言葉を聞いたことがあるだろうか?

簡単に言うと、不安やストレスにより、お腹の調子がめちゃくちゃ悪くなること。

食あたりやお腹を壊したとは別物で、症状が神経からくるため、原因となるものを排泄したからといって治るものではない。

図書館に行くとトイレを催す人もいると思うが、あの症状の極悪バージョンだと言った方が分かりやすいかもしれない。

ちなみにこのIBSにも、下痢型、便秘型と種類があるが僕は下痢型だ。

この症状により、今まで生きてきて本当に辛いことばかりだった。

 

何がきっかけで発症するのかは分からないが、思い返してみると僕は小学2年の時にトイレが間に合わず、うんちを漏らしたことがあった。

おそらくあれがきっかけで、お腹の具合に対して過敏になったんではないかと思う。

それに加えて、学校で大便をすることは男の子にとって、からかわれる対象になることもあり、余計にトイレに行きずらかった。

なのでトイレに行けないことが大きなストレスとなり、この症状が発症してしまったんだと思われる。

 

まず朝一、学校に行く時間になると決まってお腹が痛くなった。

なかなかトイレから出る事が出来ないので、集団登校にいつも間に合わず、先に出発してもらっていた。

慌てて学校に向かうも、今度は朝の会や授業が始まる直前に、再びお腹が下り始めてトイレに行きたくなる。そんな時は出来るだけ、人がいないタイミングを見計らってトイレに駆け込んでいた。

用を済ませ教室に戻っても、漏らしたらどうしようという焦りから、またお腹の具合が悪くなってしまう。

 

そんな状態で授業が始まるので、当然勉強どころではない。

授業中は、あと何十分我慢すればトイレに行ける、そんなことで頭がいっぱいだった。

授業が終わる時間が近づくと、不思議とお腹の調子は回復していく。

トイレに行けないという、不安が和らぐからだ。

そして休憩時間が終わり、再び授業が始まって、同じようにお腹の調子が悪くなる。

小~高校はこの無限ループだった。

 

一番症状がひどかったのは中学の時で、ストレスで脱毛が出たぐらいだ。

正露丸や整腸剤を気休めで飲むのだが、ほぼ手放せない日々。

記憶があいまいだが、トイレ大の方に、毎日5、6回は行っていたと思う。

ひどい時はもっとかも。

そして、食べたら胃腸が動いて便が出るという不安から、食事もまともに食べれなかった。食べれたのは休みの前日くらいか。

なので体は細く、筋肉もほとんどなかったし、身長も伸びなかった。

もしあの頃ちゃんと食べれていたら、もっと身長は伸びたんだろうなと思う。

 

症状は学校だけではなく、電車や車に乗った時、旅行中など、とにかくトイレに行けない状況になると発症した。

例えば電車に乗り、当然トイレはついていないので、乗車中はトイレに行けない。

駅に着いて扉が開いている間、この時は降りてトイレに行けるので不安が和らぐ。

そして再び出発し降りれない状況になるとお腹が痛くなる。

生活していてトイレに行けないありとあらゆる状況、これが僕にとって全て地獄だった。

中学生の頃、一時、外出するのが怖くなり、外に出れなくなりかけたことがあった。でも幸い引きこもりにはならなかったが、あそこで外の世界を拒否していたら、今頃どうなっていたのかとも思う。

しかし、引きこもりにこそならなかったものの、高校に進学し数ヶ月経ったころ、僕は登校拒否になってしまった。

あまりにもストレスフルの毎日、心身共に消耗しきっていたのだ。

もう学校には行きたくない、自分の中で何かが崩れた。

しばらく、家で何をするわけでもなく過ごしていた。

その間、担任の先生が家に来てくれたりしたが、もう学校に戻る気力はなかった。

死ぬのは怖い、でも疲れたもう死にたい、根性なしな僕は自殺する勇気もなく、どうしていいのか分からなかった。

 

それからしばらくして、通信制高校というものがあるのを知り、その学校に入学することになった。

基本的に勉強は自宅で行い、年間決められた授業日数を、自分の好きなタイミングで出席するというシステムだ。

また腹痛のストレス晒されるのかと不安があったが、全日制の学校と比べて拘束時間が格段に少なく、他に道もないので選択の余地はなかった。

 

入学式が近づくにつれて不安が大きくなり、実際に学校が始まると、予想通り腹痛の症状が出たものの、辛くなったらいつでも帰宅していいという安心感から、なんとか通う事が出来た。(通信制は好きな時間に登校、下校可能)

ちなみに卒業までに4年を要したため、同年代とは2年遅れの高校卒業となる。

脱線はしたものの、とりあえず高校卒という学歴に出来たのが本当に良かった。

 ちなみに、学校にはこれ以上行きたくない気持ちから、大学には進学しなかった。

 

大人になった僕は、特にこういう仕事をしたいということはなかったが、自分なりに自立し生活を送っているし、もうそれだけで十分だと思っている。

これ以上、過度なストレスを受けたくない。

 

ある程度の年齢になっていろいろ経験をし、昔に比べて自信がついたせいか、症状は驚くほど軽減されている。

(昔みたいに、トイレに行けない状況が少なくなったのもあるが・・。)

結局のところ、自分なりの答えとして治療方法なんてものはない。

だけど、いろいろ経験をして自分を成長させることで、過敏性腸症候群というものを見下すことが出来る。

自信をつけてこの症状に対して、開き直るしかない。

友達や知り合いに、僕はこういう症状があると伝えて理解をしてもらう、さいあく失禁しても仕方ないと思うしかないだろう。

 

今も、昔の僕のように、学校や職場で苦しんでる人がいるだろうが、痛いくらいに気持ちが分かる。ある程度のストレスからは逃げられないが、もしあまりにも辛いなら正直逃げてもいいよって言いたいし、いくらでも道はあると言いたい。

こんな症状に人生を狂わされるくらいなら、一度避難して進みやすい道を歩くのも悪くないんじゃないかと、自分に言い聞かせてますがね。

 

とにかく、昔に比べて今はネットですぐに調べられる時代、もっと世間の人がこの症状を理解してほしいです。

そして、なんであの人は頻繁にトイレに行くのか?その辛さも分かってほしいですね。

 

 

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